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グルメ今治

今治焼き鳥とは?串に刺さず鉄板で押し焼く、せっかちな港町が生んだ鶏皮の味

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今治焼き鳥とは?串に刺さず鉄板で押し焼く、せっかちな港町が生んだ鶏皮の味のアイキャッチ画像

焼き鳥といえば、串に刺した肉を炭火であぶるもの。そう思って今治の焼き鳥店に入ると、少し驚くかもしれません。今治の焼き鳥は、串を使いません。厚い鉄板の上で鶏肉を焼き、小さな鉄の板を上からのせて、ぎゅっと押さえながら焼き上げます。

皿に盛られて出てくるのは、香ばしく焼けた一口大の鶏肉。これが「今治焼き鳥」です。今治では昔から焼き鳥店が多く、鉄板で焼くこのスタイルは、今治の食文化を語るうえで欠かせない存在になっています。

今治焼き鳥はどんな料理?

いちばんの特徴は、串に刺さない鶏肉を、鉄板で「押し焼き」にすることです。

厚い鉄板にのせた鶏肉は、自分から出る脂で揚げ焼きのようになり、上から重しで押さえることで、蒸されたように中まで火が通ります。そのため焼き上がりが早く、注文してから短い時間で出てきます。

鉄板はやや斜めに取り付けられていて、焼いているあいだに余分な脂が流れ落ちるように工夫されています。皮の香ばしさとうま味は残しながら、食べてみると意外にあっさりしているのは、この工夫のおかげです。味付けは甘辛いタレを基本に、店ごとに工夫を重ねています。

なぜ鉄板で焼くのか

今治焼き鳥は、半世紀ほど前に考え出されたといわれています。

今治は商売の町で、せっかちで待つのが嫌いな気質の人が多いと言われてきました。串に刺して炭火でじっくり焼くよりも、鉄板で一気に焼き上げるほうが、早く出せる。このスピード感が今治の人の気質に合い、鉄板で焼く焼き鳥店が次々に増えていきました。最盛期には、市内に100軒以上の鉄板焼き鳥の店があったといわれています。

まずは「皮」から

今治焼き鳥を代表するメニューは「皮」です。

鉄板に押し付けながら、外側がカリッと香ばしくなるまで焼いた鶏皮は、串焼きの皮とはまったく別の食べ物。表面は軽く、噛むと皮のうま味がじゅわっと出てきます。今治で焼き鳥を頼むなら、まずは皮から始めるのが定番です。

そのあとは好みの部位を。店によってメニューの呼び方や部位の種類が違うので、初めての店では、お品書きを眺めるのも楽しみのひとつです。

締めは「せんざんき」

今治流の食べ方には、決まった「締め」があります。皮から始めて、最後に骨付きの鶏の唐揚げ「せんざんき」を食べるのが、通の頼み方として知られています。

せんざんきは、下味をしっかりつけた骨付きの鶏肉を揚げた今治の郷土料理です。鉄板で焼いた軽い皮のあとに、ボリュームのあるせんざんきで締める。この流れを知っているだけで、今治の焼き鳥店がぐっと楽しくなります。せんざんきについては、せんざんきの記事で詳しく紹介しています。

皿に盛った骨付きの鶏の唐揚げ・せんざんき。レモンが添えられている今治焼き鳥の締めの定番、せんざんき(今治市) 撮影: キアラア / Wikimedia Commons CC0

いつ、どこで食べられる?

今治焼き鳥は季節を問わず、一年中食べられます。主に今治市内の焼き鳥店や居酒屋で出されていて、店ごとにタレの味や焼き加減が違うので、何軒か回って食べ比べる人もいます。

家で楽しむこともできます。今治のスーパーでは、鶏肉と焼き鳥のタレがセットになった「今治焼き鳥セット」のような商品も売られています。家庭のフライパンでも、鶏肉を重めの鍋のふたやヘラで押さえながら焼くと、今治らしい香ばしさに近づきます。

このページの下では、EHIME NOW に登録されている今治焼き鳥のお店を紹介しています。営業時間や定休日は変わることがあるので、出かける前に各店の案内を確かめてください。

あわせて味わいたい今治の味

今治には、焼き鳥のほかにも「早く・安く・おなかいっぱい」の食文化があります。焼豚と目玉焼きをご飯にのせた焼豚玉子飯は、今治焼き鳥と並ぶ今治のご当地グルメです。

参考にした情報

写真について

本文の写真は Wikimedia Commons の自由ライセンス作品で、写真の下に撮影者とライセンスを記載しています。特定のお店の商品写真ではなく、料理のイメージをつかむための参考写真です。

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